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zoom RSS 私の『ヒールフリー史』(7) 〜自力での初ツアー

<<   作成日時 : 2011/08/07 13:08   >>

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1990年3月。いよいよ、自力での初ツアーを迎えます。
場所は、昨年TAJのツアーで行って多少なりとも勝手が分かっていた妙高・火打山。
サークルの年報に私が書いたツアー報告が載っていました。
これが当時の喜びを良く伝えているので、少々長文になりますが、そのダイジェストを転載することにします。

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ついにこの時がやってきた。山スキーをやりたいがために昨春●●会に入会して以来、数々の山行を通じて登山技術を学び、冬にはゲレンデでテレマークの技術を磨き、さらにもともと山スキーの活動はなかった会の仲間を丸め込むことにも成功して、晴れて山スキー処女山行を迎えることとなった。

3月26日
妙高高原駅からタクシーで妙高国際スキー場へ。
初日はスキー場上部から登って三田原山を越え、高谷池ヒュッテまで、というのが計画だった。
しかし、我々を待っていたのは、スキー場ではなく田んぼだった。雪不足がこんなにひどいとは!
下部のリフトは大半が運転休止、唯一残っていたリフトには行列ができていた。
ようやくリフトで上がると、次のゴンドラは40分待ち。
スキー場の最上部に着いたときには12時になっていた。

焦って登り始めるが、三田原山の山腹を登っている頃には今日中にヒュッテに着くのが不可能なのが明らかになってきた。
ツェルトは持っているが、ビバークは避けたい。
今晩のことは下ってから考えることにして、とりあえず一時撤退することに決定した。
そうとなれば、クラストがひどくなると面倒なので、急いで下り始める。
シールを外して滑り出すときの違和感は思ったより大きく、腰が引けて皆うまく滑れない。
おまけにクラストし始めていて滑りにくい。
転倒の繰り返しであったが、それもまた楽しく、夢中になって下っていった。
最後は林道に出て、それをたどってスキー場に戻る。

さて、今晩のことを考えなくてはならない。
ゲレンデの中の宿は、雪不足のため営業していない。
しかし、1軒焚き火をしているロッジを見つけた。営業している様子はないが、とにかく人がいる。
意を決して訪ねていくと、快く素泊まりの求めに応じて下さった。
夕食は食堂を借りて作らせて頂く。山での食事に関心を持たれたロッジのご夫婦が見物されていたが、この日の夕食は、初ツアー記念ということで普段は食べることのないステーキを準備していた。嘘つきになってしまうような気がして、普段の山行では絶対に食べないんですが、と念を押しながら作った。

3月27日
7時半、ロッジのご夫婦に見送られながら出発。
昨日と同様、スキー場上部から登り始める。
天気はド快晴。雪化粧をした樹林に柔らかい春の陽光が降り注いでいる。

シブタミ川を渡り、三田原山の山腹に回り込み、高度を上げていく。
稜線が近づいてくると斜度もきつくなって苦しい。
やっと稜線上に出ると、三田原山頂直下で昼食の大休止をとり、山頂からはいよいよ滑降である。
しかし、雪質はクラストとアイスバーンの混合で非常に難しい。ターンはほとんどつながらず、なんとか転倒しないように下る。
最後は黒沢池に向かって直滑降したが、この時私の左側にうさぎが出現し、一瞬競争になった。
黒沢池からは茶臼山と黒沢岳の鞍部に登り返し、そこから高谷池ヒュッテは数分である。

ヒュッテは3階が開放されていて、寝具も用意されている。
同宿者は3人であった。

3月28日
今日はまず火打山を往復する。
ヒュッテから見る火打山はおわん型で、無立木のきれいな雪面が朝日に輝いている。

高谷池から一つ丘を越えると天狗の庭の雪原に出る。
雪原を渡ると、火打山への尾根が伸びているが、ショートカットを狙って尾根側面をトラバースしながら登る。
ところが部分的にアイスバーンになっており、左に谷を見ながらの急斜面のトラバースは非常に怖い。
慌てて尾根上に出て、火打山の肩まで来るが、雪面はカチカチ。9時半までツェルトの中で待ったが変化はない。
しかし、先行して往復してきた人に話を聞くと、凍っているのは部分的で、滑る場所を選べば何とかなるとのこと。
結局、技術的に不安のあったHとYは肩で待機し、Sekiが山頂を往復してくることになった。

肩から山頂までは15分程。山頂は風が強く、すぐに下りに入る。
たしかにアイスバーンは一部だが、それ以外はウインドクラストで、根性を入れないとスキーが曲がってくれない。数回転んだが滑落の心配はなかった。
とにかく無立木の大斜面の滑降は高度感があって、夢中になって滑っていた。
肩からは3人でヒュッテに向かった。

ヒュッテで荷物をまとめると下山。
黒沢池側面の大斜面を楽しんだ後、三田原山に登り返す。
この登り返しが今回一番辛かったところだろう。一時は山頂をあきらめて山腹を大トラバースすることも考えたが、皆の山頂からの滑降への意欲が強かったので登り続ける。

そしていよいよ、今ツアーのハイライト、三田原山の大滑降である。
ダケカンバの樹林帯は立木の間隔が絶妙で、滑降に変化を与え、山の雰囲気を盛り上げつつも邪魔にはならない。
雪質もザラメとなり、気持ちの良い中斜面で思うままに立木をぬっての滑降が中腹まで続く。
やがて樹相が代わり、針葉樹林帯になると、立木の間隔も狭くなって慎重な滑りを要求される。
そして最後、池の峰の横に出ると斜度もなくなり、静かな樹林で長い直滑降を気持ちよく楽しんでいると、やがて開けた林道に出る。
これで安全圏に復帰、ツアー終了である。

スキー場に戻ると、昨晩のロッジに立ち寄る。我々の無事とお世話になったお礼を告げるためだったのだが、そこでタクシーを呼んでもらいおにぎりまでごちそうして頂き、結局重ねてお世話になってしまった。

こうして、初のスキーツアーは無事に終えることができた。
思った通り、いやそれ以上の面白さだ。
もちろん冬合宿のときのような達成感はないが、登りも下りもとにかく楽しく、スキーは滑るためだけのものではないことを実感できたし、温かい人情にふれるというおまけまでついて、私にとっての今シーズン最高の山行となったのだった。

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